東北一人ストラット 1日目 夜のつづき

5月12日(土) 21:30頃

東日本大震災があったその日、伊東洋平くんは関西にいました。
報道でその事実を知った伊東君はすぐさま仙台へ向かったのですが高速道路が使えなかったため、下道で何十時間もかかったそうです。
避難所に着いた伊東くんは不安や寒さで静まる空気をなんとか打開できないものかと考えました。
「まずはこの体育館の隙間風をなんとかしよう!」
伊東くんは色んなところからダンボールを集めてきて、それを風が入ってくるところに詰めていきました。一人で。もくもくと。
そうすると一人のおじさんに声をかけられました。
「なんか手伝おうか?」
そうしておじさんとダンボールを詰めていくうちに、一人また一人と手伝ってくれる人が増えていったそうです。

人が増えればそこに会話が生まれます。
会話が生まれれば笑顔が生まれました。
そうして笑顔が生まれた中で、伊東くんは自分がミュージシャンであることをみんなに伝えると「歌ってほしい。」と言ってもらえたそうです。

伊東くんはミュージシャンです。
でも始めから「俺はみんなのために歌いたい!」とかじゃなく、まずそこに何が必要で自分に何が出来るか考えるところから始めたのです。
それから伊東くんは色んな避難場所に行っては隙間風のあるところにダンボールを詰め、そして歌を歌ってまわったそうです。

僕、この話めっちゃ好きや。
伊東くんのこういう優しさめっちゃ好きやー。
伊東くんイケメンやねん。モテるねん絶対。
イケメンぎらいで生きてきた僕が(ねたみ そねみ)
伊東くん好きやわー。ってこの話聞いてめちゃ思ってしまいました。

追伸
伊東くんは昔サッカーでブラジルに留学してたらしいで!
うわーーーーーーー!
もうこれは来てもらうしかないんちゃう?

東北一人ストラット 1日目 夜

5月12日(土) 20:00頃

ホテルで数時間アポ取り。みんな突然やのに本当に優しい。なんとかしようとしてくれる。東北一人ストラット1日目の晩御飯。

「一人はいややー!」

って言ったら来てくれました。東北のミュージシャン、ヒザシ君一家と伊藤洋平くん!わーい!

ヒザシくんは元々「ザ・キャプテンズ」っていうバンドのギタリストで「ギタリスト時代にはギターを弾かないギタリスト」として、最高にカッコいい存在でした。バンドをやめてからも楽曲提供や加藤登紀子さんと共作したりしてて活躍しています。

伊藤洋平くんも元々バンドをやっていて「イケメンズ」っていうハードル高いバンド名を飛び超えていけるナイスガイです。

前述の中澤さんが神戸で主催する神戸と東北の交流イベント「デスカルガ」でも共演していて、でもじっくり飲むのは初めてかもしれない二人が急遽駆けつけてくれました。ヒザシ君一家は去年のストラットに招待して、ワタナベフラワーのライブで一緒に演奏したのは楽しかったなー。

 

東日本大震災のすぐ後、僕はヒザシ君に電話をしました。

その時「僕の奥さんが、地震があってから元気がないんだよ。クマちゃん、とってもワガママなお願いなんだけど、奥さんがワタナベフラワーの「元気がE」って曲大好きで、よかったら歌ってくれないかな?」

夜の六甲本通り商店街で、「元気がEー!元気がEー!」って携帯ごしに歌いました。一人で。(けっこう恥ずかしかったです。)

二人は何度も「ありがとね。クマちゃんほんとにありがとう。」って言ってくれました。その時に「僕でも出来る事もあるんやなあ。歌っててよかったなあ。」って思いました。そんなつながりからずっと一家でワタナベフラワーを応援してくれています。

二人に最近の東北の様子を聞きました。色んな方々がいて一概には言えないけど、と前置きした上で

「仙台は全体的に落ち着いている。」

と。

引き続き復興市などのイベントはあるけれど、同じ宮城でも沿岸部の情報はなかなか入ってこないのが現状だとの事です。